短期離職を経験すると、「1週間や1ヶ月で辞めた会社まで履歴書に書く必要があるのか」「一年未満なら書かなくてもよいのでは」「短期離職が2回、3回あると職歴欄が目立ってしまう」と迷いやすくなります。
しかし、短期離職の履歴書で大切なのは、職歴を無理に良く見せることではありません。会社名、入社年月、退職年月、雇用形態などを事実に沿って整理し、職務経歴書や面接の説明と矛盾させないことが基本です。
この記事では、現在の厚生労働省・ハローワーク等の公的資料を確認したうえで、1週間・1ヶ月・一年未満・複数回の短期離職について、履歴書の具体的な記入例まで整理します。
短期離職だからといって「1ヶ月未満なら履歴書に書かなくてよい」という一律の基準があるわけではありません。ハローワークの現行資料では、職歴は勤務先への入社・退社の経歴を古い順に記載することが基本とされています。短い職歴ほど、期間を隠すことより事実関係をそろえることを優先しましょう。
- 1週間や1ヶ月など短期離職した職歴の履歴書への書き方
- 短期離職が1回の場合と複数回ある場合の整理方法
- 一年未満の職歴を履歴書に書かないか迷ったときの考え方
- 自己都合・会社都合・契約満了など退職理由の記載方法
- 履歴書・職務経歴書・面接の説明を一致させる方法
短期離職の履歴書の書き方の要点・早見表
| 状況 | 履歴書での基本的な考え方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 1週間で退職 | 入社・退職を事実に沿って整理 | 同じ月なら入社・退職とも同月になる |
| 1ヶ月で退職 | 短いことだけを理由に期間を変更しない | 詳しい理由は面接で補足 |
| 3ヶ月・半年で退職 | 通常の職歴と同様に整理 | 実務内容は職務経歴書で補う |
| 一年未満で退職 | 「一年未満なら省略」と一律判断しない | 職歴全体との整合性を確認 |
| 短期離職が複数 | 各社を時系列で並べる | 年月の食い違いに注意 |
| 自己都合退職 | 簡潔な退職理由を記載 | 長い言い訳を書かない |
| 契約満了 | 実際の契約状況に合わせる | 自己都合と混同しない |
| 派遣社員 | 派遣元・派遣先を分かりやすく整理 | 雇用関係を誤認させない |
| アルバイト | 経歴や応募職種との関係で判断 | 学業中の短期バイトとは分けて考える |
短期離職の履歴書で確認される点

短期離職の履歴書では、在籍期間だけを見るのではなく、職歴全体が分かりやすく、事実関係がそろっているかを確認することが重要です。
厚生労働省のマイジョブ・カードでは、履歴書は応募者の基本情報を確認する書類、職務経歴書は職務経験や実務能力を確認する書類として役割を分けています。
職歴は入社・退社を古い順に書くのが基本
現在のハローワーク「応募書類の作り方」では、職歴について、勤務先への入社・退社の経歴を古い順に記載することを基本としています。
つまり、短期離職だけ特別な形式を作るのではなく、まず通常の職歴と同じように時系列で整理します。
たとえば、
2026年4月 株式会社〇〇 入社
2026年5月 一身上の都合により退職
という形です。
短期間だったからといって、
「短期間のため省略」
と書いたり、ほかの会社の在籍期間とまとめたりする必要はありません。
また、会社に勤務した場合は「入社・退社」または「入社・退職」という表現を使用できます。
1週間・1ヶ月なら書かなくてよいという期間基準はない
特に注意したいのが、
「1週間なら書かなくてよい」
「1ヶ月以内なら書かなくてよい」
「3ヶ月以上なら書く」
といった独自の線引きです。
今回確認した厚生労働省・ハローワークの現行資料には、何日・何ヶ月以下なら職歴を省略できるという一律の期間基準は確認できません。
千葉県の就職支援施設であるジョブカフェちばでも、「1週間だから、1ヶ月だから書かなくてもよい、半年だから書くというものではない」とし、基本的には入社・退社を記入する考え方を案内しています。
したがって、本記事では短期離職した正社員等の職歴について、期間だけを理由に消すのではなく、原則として事実を整理して記載する方法を基準にします。
ただし、「履歴書に過去の勤務先を一つ残らず記載しなければならない」という法律上の一律ルールを本記事で断定するものではありません。
大切なのは、応募書類に事実と異なる内容を書かないことです。
会社名・年月・年号を正確にそろえる
短期離職では在籍期間が短いため、1ヶ月の違いでも経歴全体が変わります。
履歴書を作る前に、
- 会社名
- 入社年月
- 退職年月
- 雇用形態
- 退職理由
を一度メモにまとめておきましょう。
会社名について、ハローワークは「(株)」などと省略せず、正式名称で記載する方法を案内しています。また、年号についても、履歴書内では和暦または西暦に統一します。
避けたい例
2025年4月 (株)〇〇 入社
令和5年7月 〇〇退職
整えた例
2025年4月 株式会社〇〇 入社
2025年7月 一身上の都合により退職
細かな部分ですが、短期離職が複数ある場合ほど、書式を統一した方が職歴を追いやすくなります。
正社員以外は雇用形態を分かるようにする
契約社員、派遣社員、アルバイト、パートなどの場合は、正社員と誤認されないよう雇用形態を整理します。
ハローワークでも、正職員以外の場合には、派遣社員・契約社員・アルバイト・パートなどの雇用形態を括弧書きで記載する方法が案内されています。
たとえば契約社員なら、
2025年4月 株式会社〇〇 入社(契約社員)
2025年10月 契約期間満了により退職
などです。
派遣社員については、派遣元と派遣先の関係が分かる記載例もハローワーク資料に掲載されています。
1社だけ短い場合
短期離職が1回だけなら、履歴書の職歴欄では通常の職歴と同じ形式で整理できます。
重要なのは「短く見えないようにすること」ではなく、実際に入社した年月と退職した年月を書くことです。
1週間で退職した場合の履歴書の書き方
1週間で退職すると、入社と退職が同じ月になるケースがあります。
その場合でも、同じ年月を2行使って記載すれば問題ありません。
記載例|1週間で自己都合退職
2026年4月 株式会社〇〇 入社
2026年4月 一身上の都合により退職
「たった1週間」と書く必要はありません。
履歴書では年月を記載し、具体的に何日勤務したかや、なぜ1週間で退職したかについては、必要に応じて面接で説明します。
1週間で退職したことが気になるからといって、
2026年4月~5月勤務
のように在籍期間を長くするのは避けてください。
1ヶ月で退職した場合の履歴書の書き方
1ヶ月の場合も基本は同じです。
記載例|1ヶ月で自己都合退職
2026年4月 株式会社〇〇 入社
2026年5月 一身上の都合により退職
履歴書だけを見ると短期間であることは分かります。
だからといって、職歴欄で長い説明を追加する必要はありません。
むしろ、
「仕事内容が思っていたものと違ったため、わずか1ヶ月で退職」
などと長く書くと、職歴欄が退職理由の説明欄になってしまいます。
ハローワークでも、退職理由については「一身上の都合により退職」「会社都合により退職」など、簡潔に記載する方法が案内されています。
3ヶ月・半年・一年未満の場合も基本は同じ
3ヶ月、半年、10ヶ月などの場合も、特別な書き方に変える必要はありません。
| 在籍期間 | 記載方法の基本 |
|---|---|
| 1週間 | 入社・退職年月をそのまま記載 |
| 1ヶ月 | 通常の職歴と同じ形式 |
| 3ヶ月 | 通常の職歴と同じ形式 |
| 6ヶ月 | 通常の職歴と同じ形式 |
| 10ヶ月 | 通常の職歴と同じ形式 |
| 1年未満 | 「一年未満だから省略」と一律判断しない |
つまり、一年未満か一年以上かを境界にするのではなく、実際の職歴を整理するという考え方です。
勤務期間が短く、履歴書だけでは経験を伝えにくい場合は、職務経歴書で担当業務や研修内容を補います。
研修だけで辞めた場合
入社後すぐに退職すると、
「研修しか受けていないので職務経歴書に書けることがない」
と感じる場合があります。
しかし、経験していない実務を作る必要はありません。
実際に経験した内容として、
- 新入社員研修
- ビジネスマナー研修
- 商品・サービス研修
- 業務システムの操作
- 電話応対の練習
- 先輩社員への同行
- OJTで経験した作業
などがあれば、職務経歴書で整理できます。
ハローワークの履歴書記載例でも、職歴欄に「研修後〇〇営業部に配属」のように研修を含めた記載例が掲載されています。
ただし、実際には同行しただけなのに「営業を担当した」、研修だけなのに「顧客対応を担当した」といった表現に変えるのは避けましょう。
複数の短期離職がある場合

短期離職が2回、3回ある場合も、基本は各社の入社・退職年月を順番に並べます。
1社だけの場合との違いは、年月の間違いや、履歴書と職務経歴書の食い違いが起きやすいことです。
短期離職が2回ある場合の記載例
たとえば次のような職歴だったとします。
A社:5ヶ月
B社:3ヶ月
履歴書では次のように整理できます。
架空例
2025年4月 株式会社A 入社
2025年9月 一身上の都合により退職
2025年11月 株式会社B 入社
2026年2月 一身上の都合により退職
以上
短期離職が続いていても、特別な記号を付けたり、1社を省略したりする必要はありません。
まず事実を整理することを優先します。
3社以上ある場合は下書きを作ってから転記する
短期離職が複数ある場合は、いきなり履歴書へ書き始めると年月を間違えやすくなります。
最初に次の一覧を作ると整理しやすくなります。
| 勤務先 | 入社 | 退職 | 雇用形態 | 主な経験 |
|---|---|---|---|---|
| 株式会社A | 2024年4月 | 2024年8月 | 正社員 | 営業研修・顧客対応 |
| 株式会社B | 2024年10月 | 2025年2月 | 契約社員 | 一般事務 |
| 株式会社C | 2025年5月 | 2026年1月 | 正社員 | 営業事務 |
この一覧から、
履歴書=会社名と年月を中心に整理
職務経歴書=仕事内容・経験・スキルを整理
と分けます。
マイジョブ・カードでも、職務経歴書を作る前に自分のキャリアを振り返り、経験やスキルを整理する方法が案内されています。
短期離職が複数でも年月をまとめない
たとえば、
A社 2025年4月~7月
B社 2025年9月~10月
C社 2026年1月~3月
という職歴がある場合に、
「2025年4月~2026年3月 営業職」
のように複数社を一つの職歴へまとめてしまうと、実際の勤務先と期間が分からなくなります。
会社ごとに雇用された職歴であれば、会社単位で整理する方が分かりやすくなります。
特に短期離職が複数ある人は、
職歴を短く見せる工夫より、採用担当者が経歴を追いやすい状態にする
という基準で考えてください。
職歴欄が足りなくなった場合
転職回数が多いと、履歴書の職歴欄が足りなくなることがあります。
その場合は、小さな文字で無理に詰め込むより、職歴欄の広い履歴書を選ぶ方法があります。
ハローワークでも、履歴書には転職者用など複数の様式があり、自分のアピールしたい内容を書きやすいものを選ぶ考え方を紹介しています。
また、厚生労働省は履歴書の様式例も提供しています。
短期離職が複数ある人は自己PRも連動させる
短期離職が複数あると、
「長く働いた経験がないから自己PRを書けない」
と感じやすくなります。
しかし、自己PRで必要なのは大きな成果だけではありません。
短期間でも、
- 指示をメモしていた
- 不明点をそのままにせず確認した
- 顧客対応を経験した
- 業務手順を覚えた
- 注意された点を改善した
- 報告・連絡・相談を意識した
など、実際に行ったことから材料を探せます。
短期離職者向けの自己PRは、こちらで詳しく整理しています。
書かないか迷う場合
「短期離職を書いたら不利になりそう」という不安から、履歴書に書かない方法を考える人もいるでしょう。
ここは、この記事でも特に慎重に判断したい部分です。
「一年未満なら書かなくてよい」という基準では考えない
関連キーワードには、
「履歴書 一年未満の職歴 書かない」
という検索があります。
しかし、本記事で確認した厚生労働省・ハローワークの現行資料には、
一年未満は省略してよい
という基準は確認できません。
ハローワーク資料では、職歴は勤務先への入社・退社を古い順に記載することが基本です。
ジョブカフェちばでも、1週間・1ヶ月・半年と期間で線引きするものではなく、基本的に入社・退社を記載する考え方を示しています。
したがって、
- 1週間だから消す
- 1ヶ月だから消す
- 半年なら書く
- 一年未満なら消す
という期間だけのルールは作らない方が整理しやすくなります。
社会保険に加入していなければ書かなくてよいとは断定しない
インターネット上では、
「社会保険に加入していなければ短期職歴は書かなくてもよい」
という説明を見かける場合があります。
しかし、本記事で確認した厚生労働省の履歴書作成資料では、社会保険加入の有無を職歴記載の基準にする説明は確認できませんでした。
そのため、本記事では、
「社会保険に入っていない=書かなくてよい」
とは案内しません。
社会保険の加入状況と履歴書に書く職歴は、分けて考えた方が安全です。
最も避けたいのは勤務期間を変えること
短期職歴を目立たせたくないからといって、別の会社の勤務期間を伸ばすのは避けましょう。
実際の職歴
2025年4月~2025年8月 株式会社A
2025年9月~2025年10月 株式会社B
避けたい記載
2025年4月~2025年10月 株式会社A
これでは、A社に在籍していなかった期間までA社で勤務した形になります。
ジョブカフェちばも、本当は1ヶ月しか働いていないのに3ヶ月在職したように書くなど、事実と異なる職歴にすることへ注意を促しています。
「書くと不利かもしれない」という心配と、事実と異なる内容を書くことは別問題として考えましょう。
学生時代の短期アルバイトは正社員の短期離職と分ける
すべての短期就業を同じように考える必要もありません。
ハローワークの現行資料では、学業期間中のアルバイトは通常記載しないとしています。
一方で、
- 応募先の仕事内容に関係している
- 責任のある仕事を経験した
- ビジネスマナーをアピールできる
などの場合には、アルバイトであることを明記して記載する方法も案内されています。
したがって、
「新卒で正社員として入社し1ヶ月で退職したケース」
と、
「大学在学中に1ヶ月だけアルバイトしたケース」
を同じ基準で考えないようにしましょう。
すでに短期離職を書かず応募してしまった場合
すでに応募書類を提出したあとで、
「短期職歴を書かなかった」
と気づく場合もあります。
この場合は、事情によって対応が変わります。
本記事で個別の法的判断まではできませんが、少なくとも新たな嘘を重ねて説明を合わせることは避けるべきです。
面接前で気になる場合は、応募先の採用担当者や利用している転職支援サービスへ確認し、必要であれば訂正版を提出する方法を相談してください。
判断に迷う場合は、ハローワークでも履歴書や職務経歴書の作成相談を受け付けています。
退職理由の書き方

短期離職の場合、「なぜ辞めたのか」を履歴書に詳しく書いた方がよいと考えがちです。
しかし、履歴書の職歴欄では退職理由を簡潔にし、詳しい事情は面接で説明する方が整理しやすくなります。
自己都合退職は簡潔に整理する
ハローワークの現行資料では、退職理由について、
- 一身上の都合により退職
- 出産のため退職
- 帰郷のため退職
- 定年退職
- 会社都合により退職
など、簡潔に記載する方法が案内されています。
通常の自己都合退職なら、
架空例
2026年4月 株式会社〇〇 入社
2026年7月 一身上の都合により退職
という形です。
履歴書の段階で、
「上司との人間関係が悪かったため退職」
「仕事が想像と違ったので退職」
「残業が多く体力的につらかったため退職」
などと詳細まで書く必要はありません。
会社都合・契約期間満了は実際の状況に合わせる
退職理由はすべて「一身上の都合」に統一するわけではありません。
| 実際の状況 | 記載例 |
|---|---|
| 自己都合 | 一身上の都合により退職 |
| 会社都合 | 会社都合により退職 |
| 契約社員で期間満了 | 契約期間満了により退職 |
| 定年 | 定年退職 |
| 現在勤務中 | 現在に至る |
ハローワークの資料でも、在職中の場合には「現在に至る」「〇年〇月末退職予定」などの記載方法が案内されています。
大切なのは、印象を良くするために退職区分まで変えないことです。
詳しい退職理由は面接のために別に整理する
履歴書では簡潔でよくても、面接では短期離職の理由を聞かれる可能性があります。
そこで、履歴書を完成させたあとに、
- 何が理由で退職したのか
- 自分側で改善できた点は何か
- 次の会社選びで何を確認しているか
- なぜ今回の応募先なら同じ問題が起きにくいと考えたのか
を整理しておきます。
例えば、仕事内容のミスマッチが理由なら、
「仕事内容が合わなかったため辞めました」
だけで終わらせません。
「入社前に担当業務を十分確認できていませんでした。今回は求人票だけでなく、具体的な担当業務や研修内容も確認したうえで応募しています」
というように、退職理由から今回の会社選びまでをつなげると説明が一本化しやすくなります。
詳しい面接準備はこちらで確認できます。
退職理由で避けたい3つの書き方
短期離職の履歴書では、次のような書き方は避けましょう。
前職への不満を長く書く
「上司が悪かった」「会社の体制がおかしかった」など、職歴欄に前職への批判を長く記載しても、採用担当者は詳しい事情を確認できません。
本当とは違う理由へ置き換える
実際は仕事内容のミスマッチなのに、
「キャリアアップのため」
など、事実と異なる理由を新しく作る必要はありません。
反対に説明を詰め込みすぎる
短期離職を理解してもらおうとして、
「入社前には〇〇と聞いていたが実際には〇〇で、上司にも相談したものの……」
と履歴書に長文を書くと、職歴全体が読みづらくなります。
履歴書は事実を簡潔に、詳しい説明は面接へ。
この役割分担を意識してください。
職務経歴書・面接との整合性
短期離職の履歴書は、履歴書だけ完成させれば終わりではありません。
特に短い職歴では、履歴書・職務経歴書・面接で話す内容をそろえることが重要です。
ハローワークも、面接では提出した履歴書や職務経歴書の記載内容に基づいて質問されることが多いため、内容と矛盾する回答をしないよう、完成した応募書類をコピーして面接前に確認する方法を案内しています。
まず5項目を一致させる
履歴書を作ったら、職務経歴書と次の項目を照合してください。
- 会社名
- 入社年月
- 退職年月
- 雇用形態
- 担当業務
特に短期離職が複数ある場合は、
履歴書:2025年8月退職
職務経歴書:2025年9月退職
のような食い違いが起きないよう注意します。
一度、すべての勤務先を一覧表にしておくと管理しやすくなります。
履歴書に書けない仕事内容は職務経歴書で補う
厚生労働省のマイジョブ・カードでは、履歴書は応募者の基本的な情報を確認するもの、職務経歴書は職務経験や実務能力を詳しく確認するものとして説明しています。
短期離職でも、
- 配属部署
- 担当業務
- 研修内容
- 使用したシステム
- 接客経験
- 電話対応
- 書類作成
- 先輩社員の補助
- 業務で工夫したこと
など、実際に経験した内容は職務経歴書に整理できます。
短期間だからといって、大きな実績を作る必要はありません。
やっていない仕事を書かず、実際に経験した内容を具体化することが重要です。
【短期離職の職務経歴書の書き方|短い職歴でも材料を作る方法】
履歴書と面接で退職理由を変えない
履歴書で「一身上の都合により退職」と記載していても、面接では具体的な事情を説明することになります。
このとき、
履歴書
↓
職務経歴書
↓
面接
で説明の方向が大きく変わらないようにします。
例えば面接ごとに、
A社では「仕事内容が違った」
B社では「人間関係」
C社では「キャリアアップ」
と、本当の理由とは別の説明を作っていくと、自分でも整合性を保つことが難しくなります。
事実をベースに、
退職理由 → 振り返り → 改善策 → 志望動機
を一本につなげておく方が、追加質問にも対応しやすくなります。
短期離職でも自己PRは履歴書と矛盾させない
自己PRも同様です。
例えば、
「粘り強く何事も最後まで続けられます」
と書いた直後に短期離職が複数並んでいると、説明が必要になる可能性があります。
無理に「継続力」を強みにするのではなく、
- 分からないことを確認する姿勢
- 新しい仕事を覚える力
- 丁寧な顧客対応
- ミスを改善した経験
- 周囲と連携した経験
など、実際の行動から強みを探す方が自然です。
自己PRの具体的な作り方はこちらで解説しています。
書類選考が通らない場合は履歴書だけを直し続けない
短期離職がある人が書類選考で落ちると、
「やっぱり短期離職を書いたからだ」
と思いやすくなります。
しかし、実際には、
- 応募条件とのズレ
- 求められる経験とのズレ
- 職務経歴書の情報不足
- 自己PRと求人の不一致
- 志望動機が応募先向けになっていない
- 応募求人の選び方
など、複数の要素があります。
短期離職があるという一点だけを原因と決めつけず、
どの選考段階で止まっているか
を確認しましょう。
履歴書だけを何度も書き直しても、応募先とのミスマッチが原因なら改善しません。
【短期離職で書類選考が通らない原因|職歴・自己PR・応募先の見直し方】
提出前に確認したいチェックリスト
最後に、履歴書を提出する前に次の項目を確認してください。
- 会社名を正式名称で書いている
- 入社年月が実際の職歴と一致している
- 退職年月が実際の職歴と一致している
- 和暦・西暦を統一している
- 契約社員・派遣社員などの雇用形態が分かる
- 自己都合・会社都合・契約満了を混同していない
- 短期職歴を隠すために別会社の期間を伸ばしていない
- 職務経歴書の年月と一致している
- 面接で退職理由を説明できる
- 志望動機と退職理由が矛盾していない
- 誤字・脱字がない
- 応募先から指定された履歴書様式がないか確認した
ハローワークでも、完成した履歴書を読み返し、誤字・脱字を点検することを案内しています。
履歴書を自分で整理しても「短期離職をどう説明すればよいか分からない」「職務経歴書や面接まで一人で整えるのが難しい」という場合は、20代・第二新卒向けの転職エージェントに書類を確認してもらう方法もあります。
短期離職で転職エージェントを使うべきか迷っている方は、短期離職でも転職エージェントは使える?使うべきケース・使わない選択も確認してください。
FAQ
1週間で退職した会社も履歴書に書いた方がよいですか?
「1週間なら書かなくてよい」という期間基準は、今回確認した厚生労働省の履歴書作成資料にはありません。
ハローワークは、職歴について勤務先への入社・退社の経歴を古い順に記載することを基本としています。また、ジョブカフェちばも、1週間・1ヶ月・半年など期間だけで記載の有無を決めない考え方を示しています。
正社員等として入社した職歴であれば、まずは事実どおり整理することをおすすめします。
1ヶ月で退職した場合は同じ月に入社・退職を書いてもよいですか?
同じ月に入社して同じ月に退職した場合は、同じ年月が2行続いても構いません。
例えば、
2026年4月 株式会社〇〇 入社
2026年4月 一身上の都合により退職
という形です。
在籍期間を長く見せるために翌月まで勤務したように変更する必要はありません。
一年未満の職歴は履歴書に書かなくてもよいですか?
「一年未満なら省略できる」という一律の公的基準は、今回確認した厚生労働省の資料にはありません。
3ヶ月、6ヶ月、10ヶ月など勤務期間だけで判断するのではなく、まず入社・退職の事実を整理しましょう。
詳しい仕事内容を伝えにくい場合は、履歴書から職歴を消すのではなく、職務経歴書で担当業務や経験を補う方法があります。
短期離職が2回・3回ある場合も全部同じように書きますか?
基本的には、各勤務先について入社・退職年月を時系列で整理します。
短期離職が複数ある場合は、履歴書・職務経歴書・面接で年月が食い違いやすいため、先に全勤務先の一覧を作っておくとよいでしょう。
職歴欄が足りない場合は、小さな文字で詰め込むより、転職者向けなど職歴欄の広い履歴書様式を検討できます。
短期離職の理由を履歴書に詳しく書くべきですか?
通常は職歴欄に長い説明を書く必要はありません。
ハローワークでは、退職理由を「一身上の都合により退職」「会社都合により退職」など簡潔に記載する方法を案内しています。
詳しい事情については、面接で聞かれたときに説明できるよう準備しておきましょう。
試用期間中に辞めた場合も考え方は同じですか?
試用期間という点に限定した詳しい書き方は別記事で扱う方が検索意図を分けやすくなります。
本記事では短期離職全般を対象としており、試用期間中であっても、実際の入社・退職年月や雇用形態などを事実に沿って整理するという基本的な考え方は共通します。
履歴書と職務経歴書で退職理由を同じ文章にする必要がありますか?
文章を完全に同じにする必要はありません。
履歴書は簡潔に、職務経歴書は必要な経験を詳しく、面接では退職理由や改善点を説明するなど、それぞれ役割が異なります。
ただし、
「いつ入社したか」
「いつ退職したか」
「どの会社で働いたか」
などの事実関係は一致させてください。
まとめ|短期離職の履歴書は期間を隠すより事実を整理する
短期離職の履歴書では、1週間・1ヶ月・3ヶ月・半年・一年未満という勤務期間だけで「書く・書かない」を決めないことが重要です。
まず、
- 会社名
- 入社年月
- 退職年月
- 雇用形態
- 実際の退職区分
を整理してください。
ハローワークの現行資料では、職歴は勤務先への入社・退社の経歴を古い順に記載することが基本とされています。
自己都合退職なら「一身上の都合により退職」など職歴欄では簡潔に整理し、詳しい退職理由は面接で説明できる状態にしておきます。
短期離職が複数ある場合も、基本は同じです。
職歴を少なく見せようとするより、
履歴書 → 職務経歴書 → 自己PR → 退職理由 → 志望動機
を一つの流れとして整える方が、応募書類全体を分かりやすくできます。
短い職歴だけに意識を集中させず、「次の会社では何を確認して選んだのか」まで準備して、次の選考へ進みましょう。
使用した公式情報一覧
厚生労働省・ハローワーク「応募書類の作り方」
職歴は勤務先への入社・退社の経歴を古い順に記載することが基本であること、正職員以外の雇用形態の書き方、正式な会社名、年号の統一、退職理由、派遣・アルバイトの記載方法などを確認しました。
ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」
厚生労働省履歴書様式例、履歴書・職務経歴書作成資料、応募書類の作成支援について確認しました。
厚生労働省 マイジョブ・カード「履歴書と職務経歴書の違いとは?」
履歴書と職務経歴書の役割、職務経歴書で確認される内容、職務経験やスキルを整理して応募企業に合わせる考え方を確認しました。
厚生労働省 マイジョブ・カード「ジョブ・カード様式のダウンロード」
履歴書・職務経歴書のジョブ・カード準拠様式と記入例が提供されていることを確認しました。
ジョブカフェちば「履歴書の疑問Q&A(1)」
短期間で退職した場合について、1週間・1ヶ月・半年など期間だけで記載の有無を決めるものではなく、基本的には入社・退社を記載する考え方を確認しました。

